WHY KANNA ?
Kannaは、なぜこれほど長く人の心と結びついてきたのでしょう。
その答えを、現代科学は植物の内側にある小さな分子から読み解き始めています。
アルカロイド、セロトニン、そして、100年以上続く研究の歴史。
Kannaを、科学の視点から覗いてみます。
01—
INSIDE KANNA
植物がつくる、天然の分子。
植物は、環境の中で生き抜くためにさまざまな化合物を自らつくります。
そのひとつが、アルカロイド。
コーヒーのカフェインも、その一種です。
Kannaを特徴づけるのは、メセンブリン系アルカロイドと呼ばれる成分群。名前は似ていても、それぞれ別の分子です。
3 MAIN ALKALOIDS
この植物を特徴づける
メセンブリン系アルカロイド
02—
WHY SEROTONIN?
「幸せホルモン」だけでは、足りない。
セロトニンは、私たちの神経系で使われている情報伝達物質のひとつ。
神経細胞どうしの「言葉」のようなもの。
心のはたらきとの関わりが深いことから、世界中で研究されてきた分子でもあります。
ただ「幸せホルモン」と呼ばれることの多いセロトニンですが、
"幸福感" だけを担当しているわけではありません。
SEROTONIN IS A REGULATOR.
セロトニンは身体のさまざまな場所で、
その時々の状態に合わせて働いている。
全体のバランスを少しずつ整えていく。
幸福をつくるというより、
身体の状態を調律する存在。
そのほうが、真の姿に近いのかもしれません。
そしてKannaの研究では、
このセロトニンの情報伝達に関わる仕組みが、
早くから注目されてきました。
03—
THE TIMELINE
Kannaの科学史
1662 西洋の発見
ヨーロッパの航海記録に、Kannaが初めて登場
1773 科学のまなざし
リンネの弟子、植物学者ツンベルクがKannaの使われ方を書き残す
1914 最初のアルカロイド
メセンブリンが植物から取り出される
1960 分子の姿
メセンブリンの構造が明らかになる
1996 セロトニンとの接点
メセンブリンとセロトニンの情報伝達との関わりが見いだされる
2011 広がる可能性
メセンブレノンと、細胞の内側の情報伝達(PDE4)との関わりが報告される
2013 人の脳へ
脳画像を用いたヒト研究が行われる。分子から、心のはたらきの観察へ
04—
BEYOND SEROTONIN
1662年の航海記録から、科学がKannaを見つめてきた時間は、360年あまり。
その視線は、植物の成分から、感情に関わる脳のはたらき、認知のしくみへと広がってきました。
分子から、細胞へ
細胞から、心へ
いまも各国の大学や研究機関で、長く受け継がれてきたKannaの知恵を、現代科学の言葉で読み解く試みが続いています。
※本ページは、以下の公開文献・資料を参考に、植物に関する研究動向を紹介するものです。個別の効果・効能を示すものではありません。
REFERENCES
研究史(年表)について
・Thunberg, C.P. (1795) Travels in Europe, Africa and Asia, Performed Between the Years 1770 and 1779
・Zwicky, E. (1914) Über Channa (ETH Zürich)
・Popelak, A. et al. (1960) Naturwissenschaften, 47, 156
・Smith, M.T., Crouch, N.R., Gericke, N. & Hirst, M. (1996) "Psychoactive constituents of the genus Sceletium N.E.Br. and other Mesembryanthemaceae: a review" Journal of Ethnopharmacology, 50(3), 119–130
https://doi.org/10.1016/0378-8741(95)01342-3
・Harvey, A.L., Young, L.C., Viljoen, A.M. & Gericke, N.P. (2011) "Pharmacological actions of the South African medicinal and functional food plant Sceletium tortuosum and its principal alkaloids" Journal of Ethnopharmacology, 137(3), 1124–1129
https://doi.org/10.1016/j.jep.2011.07.035
・Terburg, D. et al. (2013) Neuropsychopharmacology, 38, 2708–2716
https://doi.org/10.1038/npp.2013.183
植物・アルカロイド全般について
・Gericke, N. & Viljoen, A.M. (2008) "Sceletium — A review update" Journal of Ethnopharmacology, 119(3), 653–663
https://doi.org/10.1016/j.jep.2008.07.043
・Krstenansky, J.L. (2017) "Mesembrine alkaloids: Review of their occurrence, chemistry, and pharmacology" Journal of Ethnopharmacology, 195, 10–19
https://doi.org/10.1016/j.jep.2016.12.004
・Manganyi, M.C. et al. (2021) "A Chewable Cure 'Kanna': Biological and Pharmaceutical Properties of Sceletium tortuosum" Molecules, 26(9), 2557
https://doi.org/10.3390/molecules26092557